就職活動に関しては、いろいろなご意見があると思います。それぞれの方の意見を聞いていくと、自分なりに納得がいく瞬間に出会えると思います。しっかりと話を聞く機会と耳をもちましょう。

当研究室なりに、これまでの卒業生の就職活動の方法やうまく行かないときのパターンをまとめておきましょう。すこしずつ追加します。学生の皆さんももし気になることがあれば、少しずつ加筆修正をお願いします。

一般

就職活動は、お見合いと同じで、一つの出会いだと思います。

エントリーシートでは、自分自身が就職したいと考える会社、業界をしっかり調査して、どのような人材が欲されているか、自分自身の売りは何か、それを明確に伝える事が重要だと思います。時間をきちんとかけて、対応しましょう。コピペで多くの企業に登録するようなことは止めましょう。

面接では、それに加えて、コミュニケーション能力が問われます。コミュニケーション能力とは、決しておしゃべりであることを意味しないと思います。相手の質問、言い分をしっかり聞いて、これまでに学んできた、分析し、検討してきた全てを基礎にして、的確に答えることができる能力です。これは決して一朝一夕にはつかない能力です。大学に入ってから学んできたことの集大成で、仮の言葉をつかっても暴かれてしまいます。

修士の学生でしたが、A4一枚程度で、これまで自分が学んできたことや研究活動の内容を分かりやすくまとめた紙を持ち歩いていた学生もいました。これはとても良い事だと思いました。その理由は三つあります。第一に、A4一枚にまとめることが自己分析に繋がります。自分が身につけていること、訴えたいことが明確になります。第二に、A4一枚というのは、相手に伝えるにはちょうどよい量です。この量にまとめる能力は、就職した後も要求される能力です。最後に、A4一枚は、ちょうど3−5分程度の話題提供の時間に対応する事です。必要な用語等もふくめて、面接で話をする基礎になる情報をすべて持たせることができます。

学部学生

まだ本格的に研究活動を始めていない時期からの就職活動になります。学部1〜3年生の講義や演習の中で、自分が学んできたこと、身につけたことを明確にしておきましょう。

単なるアルバイトだけでは売りになりません。経営や開発に責任をもつ必要がある就職後とその意味での責任の必要のないアルバイトの立場では大きく異なります。部活動やサークル活動に関しても同様です。

修士学生

自分自身が研究している内容に関して、明確にしておきましょう。一般にも通用する技術要素、能力とそれぞれの研究分野に特化した部分を区別しながら研究内容を整理しておきましょう。

学会発表などは自分自身のコミュニケーション能力を測り、レベルアップする良い機会です。また、面接などでもしっかりと報告し、評価を受けることが出来ます。最近は英語での発表機会もあります。自ら積極的に学会等で発表しましょう。自分が費用を払ってでも、共著者の許可が得られれば発表する機会を手に入れましょう。これは自己投資です。結果として大きな見返りが期待されます。

博士学生

学会発表、論文発表など、研究内容を積極的に公開していくことがそのまま就職活動です。できるだけ多くの方に名前を知って頂けることが就職に繋がります。

また、アカデミックな研究だけではなく、産業界で使える人材、産業界で働く意識をもつことも可能性を広げます。