「インストール方法」の版間の差分
(→Eosの環境設定) |
|||
| 行1: | 行1: | ||
ここでは、Eosのインストール方法を説明します。 | ここでは、Eosのインストール方法を説明します。 | ||
| − | |||
| − | ---- | + | == Eosの環境設定 == |
| − | == 各ホストの開発環境の設定 == | + | ダウンロードしたEosをおいておく場所等を記述した環境設定ファイルを準備します。 |
| + | |||
| + | 例:[[Eos_env]] | ||
| + | |||
| + | git等を使ってダウンロードした場合には、base/Eos/env/のディレクトリに例があります。 | ||
| + | |||
| + | 下記により、環境を設定します。 | ||
| + | $ source Eos_env | ||
| + | |||
| + | もしくは、シェルの立ち上げ時に自動的に環境が設定されるよう | ||
| + | スクリプト(例えば、.bashrcなど)に加えておきます。 | ||
| + | |||
| + | in .bashrc | ||
| + | |||
| + | if [ -f $HOME/.Eos_env ] ; then | ||
| + | source $HOME/.Eos_env | ||
| + | fi | ||
| + | |||
| + | その後、下記のコマンドが動くかを確認して下さい。 | ||
| + | |||
| + | $ mrcInfo -h | ||
| + | |||
| + | Usage: /..A../Eos/bin/..B../mrcInfo | ||
| + | Options: | ||
| + | [-i[nput] In (NULL )] :Essential :InputDataFile | ||
| + | [-o[utput] Out (stdout )] :Optional :OutputDataFile | ||
| + | [-c[onfig] configFile (NULL )] :Optional :ConfigurationFile | ||
| + | [-m[ode] mode (0 )] :Optional :Mode | ||
| + | |||
| + | このとき、 | ||
| + | |||
| + | $ echo $EOS_HOME | ||
| + | |||
| + | の出力が | ||
| + | |||
| + | /..A../ | ||
| + | |||
| + | と同じ | ||
| + | |||
| + | $ echo $EOS_HOST | ||
| + | |||
| + | の出力が | ||
| + | |||
| + | ..B.. | ||
| + | |||
| + | を全て大文字にしたものと同じ | ||
| + | |||
| + | であれば基本的な設定は成功しています。 | ||
| + | |||
| + | |||
| + | == Eosのビルド == | ||
| + | ダウンロードしたものはそのまま動作する事が期待されています。しかし、バージョンや環境によって動作しない場合があります。ダウンロードしたものがそのまま動かない場合には、次の方法でコンパイル・リンクし、リビルドします。 | ||
| + | |||
| + | === 各ホストの開発環境の設定 === | ||
| − | + | 各ホストで開発環境を準備します。 | |
| − | === OS-Xの場合 === | + | ==== OS-Xの場合 ==== |
#Xcodeの最新バージョンをインストールして下さい。 | #Xcodeの最新バージョンをインストールして下さい。 | ||
| 行19: | 行71: | ||
それ以前は、XCodeをインストールして下さい。 | それ以前は、XCodeをインストールして下さい。 | ||
| − | === | + | ==== Linuxの場合 ==== |
| + | Linuxの場合には、比較的そのまま実行することができます。ただし、最近は開発環境が不十分である場合もあります。今後、問題が発覚するたびに整理したいと思います。 | ||
| + | ==== Windowsの場合 ==== | ||
環境の設定としては、Cygwinを用いた環境設定をする方法とUbuntuなどのLinuxの環境を仮想マシンで動かす方法のいずれかがあります。 | 環境の設定としては、Cygwinを用いた環境設定をする方法とUbuntuなどのLinuxの環境を仮想マシンで動かす方法のいずれかがあります。 | ||
| − | + | ==== その他の環境の場合 ==== | |
| − | === | + | |
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
過去においては、いくつかのUNIX環境で動くことは確かめていますが、最近、そうした環境を手元に持たないために、きちんとした確認が出来ていません。特別な環境を利用している訳ではありませんので、コンパイル・リンクは通常のUNIXであれば可能であると思います。高速化のためにチューンアップしたコマンドは、全ての機能が利用できなくなる可能性があります。 | 過去においては、いくつかのUNIX環境で動くことは確かめていますが、最近、そうした環境を手元に持たないために、きちんとした確認が出来ていません。特別な環境を利用している訳ではありませんので、コンパイル・リンクは通常のUNIXであれば可能であると思います。高速化のためにチューンアップしたコマンドは、全ての機能が利用できなくなる可能性があります。 | ||
| − | + | === 簡単なリビルドの方法 === | |
| + | もっとも簡単なリビルドの方法は、 | ||
| − | + | $ cd $EOS_HOME | |
| − | + | $ make setting | |
| + | $ make rebuild | ||
| − | + | です。これでうまくいかない場合は、下記の詳細な設定を実行していきます。 | |
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | === Eosに必要な各種ライブラリのコンパイル === | |
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | == Eosに必要な各種ライブラリのコンパイル == | + | |
まず、Eosで利用する各種のライブラリをコンパイルします。 | まず、Eosで利用する各種のライブラリをコンパイルします。 | ||
| 行67: | 行110: | ||
| − | == EosのObjectsのインストール == | + | === EosのObjectsのインストール === |
| − | + | つぎに、Eos-Objects(ライブラリ)をインストールします。 | |
| − | === Objects全体のイストール方法 === | + | ==== Objects全体のイストール方法 ==== |
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | + | ||
| − | === | + | $ cd $(EOS_HOME)/util/Objects |
| + | $ make check | ||
| + | $ make depend | ||
| + | $ make clean | ||
| + | $ make | ||
| + | $ make install | ||
| + | |||
| + | ==== 個別のObjectのインストール方 ==== | ||
個別のObjectsをインストールする場合には、下記のように実行します。ここでは、mrcImageの例を示します。 | 個別のObjectsをインストールする場合には、下記のように実行します。ここでは、mrcImageの例を示します。 | ||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | + | $ cd $(EOS_HOME)/util/Objects/DataManip/mrcImage | |
| − | + | $ make check | |
| + | $ make depend | ||
| + | $ make clean | ||
| + | $ make | ||
| + | $ make install | ||
| − | === Tools全体のインストール === | + | === Toolsのインストール === |
| + | つぎに、Eos-Toolsをインストールします。 | ||
| + | |||
| + | ==== Tools全体のインストール ==== | ||
Tools全体をインストールするには、次の手順で実施します。 | Tools全体をインストールするには、次の手順で実施します。 | ||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | |||
| − | === 個別のToolのインストール === | + | $ cd $(EOS_HOME)/util/Tools |
| + | $ make check | ||
| + | $ make depend | ||
| + | $ make clean | ||
| + | $ make | ||
| + | $ make install | ||
| + | |||
| + | ==== 個別のToolのインストール ==== | ||
個別のツールをインストールするには、次の手順で進めます。ここでは、Display2の場合の例を示します。 | 個別のツールをインストールするには、次の手順で進めます。ここでは、Display2の場合の例を示します。 | ||
| − | + | ||
| − | $ cd $(EOS_HOME)/util/Tools/Integration/Display2/src | + | $ cd $(EOS_HOME)/util/Tools/Integration/Display2/src |
| − | $ make check | + | $ make check |
| − | $ make depend | + | $ make depend |
| − | $ make clean | + | $ make clean |
| − | $ make | + | $ make |
| − | $ make install | + | $ make install |
| − | + | ||
make cleanの実行はなくても大丈夫ですが、念のためかならず新しい実行形式にするために実行します。 | make cleanの実行はなくても大丈夫ですが、念のためかならず新しい実行形式にするために実行します。 | ||
2013年5月3日 (金) 20:59時点における版
ここでは、Eosのインストール方法を説明します。
目次
Eosの環境設定
ダウンロードしたEosをおいておく場所等を記述した環境設定ファイルを準備します。
例:Eos_env
git等を使ってダウンロードした場合には、base/Eos/env/のディレクトリに例があります。
下記により、環境を設定します。
$ source Eos_env
もしくは、シェルの立ち上げ時に自動的に環境が設定されるよう スクリプト(例えば、.bashrcなど)に加えておきます。
in .bashrc
if [ -f $HOME/.Eos_env ] ; then
source $HOME/.Eos_env
fi
その後、下記のコマンドが動くかを確認して下さい。
$ mrcInfo -h
Usage: /..A../Eos/bin/..B../mrcInfo
Options:
[-i[nput] In (NULL )] :Essential :InputDataFile
[-o[utput] Out (stdout )] :Optional :OutputDataFile
[-c[onfig] configFile (NULL )] :Optional :ConfigurationFile
[-m[ode] mode (0 )] :Optional :Mode
このとき、
$ echo $EOS_HOME の出力が /..A../ と同じ
$ echo $EOS_HOST
の出力が ..B.. を全て大文字にしたものと同じ
であれば基本的な設定は成功しています。
Eosのビルド
ダウンロードしたものはそのまま動作する事が期待されています。しかし、バージョンや環境によって動作しない場合があります。ダウンロードしたものがそのまま動かない場合には、次の方法でコンパイル・リンクし、リビルドします。
各ホストの開発環境の設定
各ホストで開発環境を準備します。
OS-Xの場合
- Xcodeの最新バージョンをインストールして下さい。
- (OS10.8以降)Additional Downloadsとして、Command Line Toolsをインストールして下さい。
XCodeのインストールだけでは、コマンドラインでの実行が出来ません。
$ gcc --version
で、gccのバージョンが表記されることを確認して下さい。
- X11の実行環境がインストールして下さい。
OS10.8以降は、XQuartzのインストールが必要です。 それ以前は、XCodeをインストールして下さい。
Linuxの場合
Linuxの場合には、比較的そのまま実行することができます。ただし、最近は開発環境が不十分である場合もあります。今後、問題が発覚するたびに整理したいと思います。
Windowsの場合
環境の設定としては、Cygwinを用いた環境設定をする方法とUbuntuなどのLinuxの環境を仮想マシンで動かす方法のいずれかがあります。
その他の環境の場合
過去においては、いくつかのUNIX環境で動くことは確かめていますが、最近、そうした環境を手元に持たないために、きちんとした確認が出来ていません。特別な環境を利用している訳ではありませんので、コンパイル・リンクは通常のUNIXであれば可能であると思います。高速化のためにチューンアップしたコマンドは、全ての機能が利用できなくなる可能性があります。
簡単なリビルドの方法
もっとも簡単なリビルドの方法は、
$ cd $EOS_HOME $ make setting $ make rebuild
です。これでうまくいかない場合は、下記の詳細な設定を実行していきます。
Eosに必要な各種ライブラリのコンパイル
まず、Eosで利用する各種のライブラリをコンパイルします。
下記のうち、XXXXはそれぞれのホストのOS等の種類を示しています。
$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX
或いは、更にそのサブディレクトリのみとして、Graphics, TclTk, MATHなどのディレクトリにて
$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX/Graphics
or
$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX/MATH
or
$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX/TclTk
$ make check $ make config $ make all
としてコンパイルします。
EosのObjectsのインストール
つぎに、Eos-Objects(ライブラリ)をインストールします。
Objects全体のイストール方法
$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects $ make check $ make depend $ make clean $ make $ make install
個別のObjectのインストール方
個別のObjectsをインストールする場合には、下記のように実行します。ここでは、mrcImageの例を示します。
$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects/DataManip/mrcImage $ make check $ make depend $ make clean $ make $ make install
Toolsのインストール
つぎに、Eos-Toolsをインストールします。
Tools全体のインストール
Tools全体をインストールするには、次の手順で実施します。
$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools $ make check $ make depend $ make clean $ make $ make install
個別のToolのインストール
個別のツールをインストールするには、次の手順で進めます。ここでは、Display2の場合の例を示します。
$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools/Integration/Display2/src $ make check $ make depend $ make clean $ make $ make install
make cleanの実行はなくても大丈夫ですが、念のためかならず新しい実行形式にするために実行します。