「Eosの開発」の版間の差分
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+ | チケット等にあがったバグに対してデバッグを行った場合には、この番号を増加させます。 | ||
+ | この番号に関しては、XX/YY/ZZに関係なく、常に番号をあげていくことにします。(2014/07/07より) | ||
== Eosのオリジナルソースコードのダウンロード == | == Eosのオリジナルソースコードのダウンロード == | ||
+ | 現在、Eosのソースコードはsourceforge上で管理されています。ダウンロード方法については[[ダウンロード#共同開発を考えている場合(SourceForge上にアカウントが必要)|こちら]]をご覧下さい。 | ||
== 修正方法 == | == 修正方法 == | ||
== 登録方法 == | == 登録方法 == | ||
+ | ソースコードの修正が完了したら、オリジナルソースコードにアップロードして修正内容を公開しましょう。gitコマンドを直接使用する場合とMakefileを利用する場合があります。Makefileを利用する場合は$EOS_HOMEから実行します。下記にGITを使用した修正内容の登録方法を示します。<br> | ||
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+ | git tagはコミットしたデータにタグを付けるコマンドです。アップロードのためにこの処理は必須ではありませんが、現在の[[Eos]]のソースコードはタグによってバージョン管理していますので、アップロード前にタグの更新をお願いします。現在、Makefileにはgit tagの処理はありませんので下記のコマンドを直接入力して更新して下さい。<br> | ||
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+ | 下記のコマンドにて最新タグを取得することができます。但し、このコマンドは'''git fetch'''が成功して最新の内容が出力できていることが前提です。<br> | ||
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+ | 最新タグを確認したら、[[Eosの開発#Eosのバージョン管理|Eosのバージョン管理]]のルールに従って、簡易タグの付加を行います。<br> | ||
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+ | タグの付加まで完了したら、最後にgit pushでアップロードを行います。オプション --tagsを付加することによりタグの更新まで行うことができます。<br> | ||
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+ | Makefileを使う場合<br> | ||
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+ | Makefileを使った場合はpushの確認メッセージが表示されます。'''Y'''を入力するとpushを続行し、それ以外の入力ではスキップされます。<br> | ||
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+ | == 補足 == | ||
+ | [[GITの使い方|こちら]]にはGITの使用方法や注意事項を記載しております。 |
2014年9月24日 (水) 05:32時点における最新版
ここではEosのオリジナルソースコードをダウンロードし、その後、修正、新規開発して、登録するまでの一連の流れを示します。現在、Eosはgitを用いたソースコード管理がされていますので、GITの使い方を示したものに対応します。
目次
Eosのバージョン管理
verion 番号
Eosのバージョン番号は次のように進めることにしました。
vXX.YY.ZZpSSSS
XX: メジャー番号 ディレクトリ構成の変更を伴うような根本的な変更を行う場合
YY: マイナー番号 大幅な仕様変更・機能追加を行う場合
ZZ: 番号 オプションの追加、コマンドの追加などの軽微な変更
SSSS: Patch番号(4桁) チケット等にあがったバグに対してデバッグを行った場合には、この番号を増加させます。 この番号に関しては、XX/YY/ZZに関係なく、常に番号をあげていくことにします。(2014/07/07より)
Eosのオリジナルソースコードのダウンロード
現在、Eosのソースコードはsourceforge上で管理されています。ダウンロード方法についてはこちらをご覧下さい。
修正方法
登録方法
ソースコードの修正が完了したら、オリジナルソースコードにアップロードして修正内容を公開しましょう。gitコマンドを直接使用する場合とMakefileを利用する場合があります。Makefileを利用する場合は$EOS_HOMEから実行します。下記にGITを使用した修正内容の登録方法を示します。
コミット
git addとgit commitを使用してリポジトリへのコミットを行います。
git add
git addはオプション-vを使用することで追加ファイルが標準出力されます。
全てコミットする場合
git add -v .
指定ファイルだけコミットする場合
git add -v (追加ファイル名)
Makefileを使う場合
make git-add
git commit
git commit入力後はコミットメッセージの入力が求められます。aキーを入力することでメッセージの編集を開始します。メッセージ入力後にEsc :wで保存、Esc :qで終了すると更新内容がコミットされます。
gitコマンドの場合
git commit
Makefileを使う場合
make git-commit
マージ
git fetchとgit mergeを使用してコミットした内容と最新の内容をマージします。
git fetch
sourceforgeから最新のデータを取得します。この処理はコミット前でも構いません。
gitコマンドの場合
git fetch origin master
Makefileを使う場合
make git-fetch
git merge
マージを行います。最新でないデータから修正を行った場合はデータの衝突(conflict)が発生する場合もあります。その場合は変更内容を確認し、どの内容を採用するかを各ファイル毎に判断する必要があります。
gitコマンドの場合
git merge FETCH_HEAD
Makefileを使う場合
make git-merge
衝突(conflict)が起きたとき
アップロード
git tagとgit pushを使用してsourceforgeへアップロードを行います。
git tag
git tagはコミットしたデータにタグを付けるコマンドです。アップロードのためにこの処理は必須ではありませんが、現在のEosのソースコードはタグによってバージョン管理していますので、アップロード前にタグの更新をお願いします。現在、Makefileにはgit tagの処理はありませんので下記のコマンドを直接入力して更新して下さい。
下記のコマンドにて最新タグを取得することができます。但し、このコマンドはgit fetchが成功して最新の内容が出力できていることが前提です。
git tag
出力結果
v2.1.0p0017 v2.1.0p0018 v2.1.0p0020 v2.1.0p0021
あるいはsourceforgeから最新タグを確認することが出来ます。
最新タグを確認したら、Eosのバージョン管理のルールに従って、簡易タグの付加を行います。
入力例(v2.1.0p0021からをバグ修正した場合)
git tag v2.1.0p0021
git push
タグの付加まで完了したら、最後にgit pushでアップロードを行います。オプション --tagsを付加することによりタグの更新まで行うことができます。
gitコマンドの場合
git push origin master --tags
Makefileを使う場合
make git-push
Makefileを使った場合はpushの確認メッセージが表示されます。Yを入力するとpushを続行し、それ以外の入力ではスキップされます。
補足
こちらにはGITの使用方法や注意事項を記載しております。