「インストール方法」の版間の差分

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(OS-Xの場合)
(Eosのインストール)
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 ここでは、Eosのインストール方法を説明します。
 
 ここでは、Eosのインストール方法を説明します。
  
 ダウンロードしたものはそのまま動作する事が期待されています。しかし、バージョンや環境によって動作しない場合があります。ダウンロードしたものがそのまま動かない場合には、次の方法でコンパイル・リンクし直します。
 
  
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== Eosのインストール ==
== 各ホストの開発環境の設定 ==
+
 Eos([[ダウンロード|Eosのダウンロード]])において、installツールを使った場合には多くの場合、そのまま動作させることが出来ます。
 +
[[ダウンロード|Eosのダウンロード]]を参考にしてください。もしも動作しない場合には、下記のコンパイル手順に従うと多くの場合、
 +
動作できる環境にすることが出来ます。
  
各ホストで開発環境を準備します。
+
== Eosの環境設定 ==
 +
 ダウンロードしたEos([[ダウンロード|Eosのダウンロード]])をおいておく場所等を記述した環境設定ファイルを準備します。<br>
 +
環境設定ファイル内でEOS_HOMEがEos/base/のディレクトリに設定されていることを確認してください。
  
=== OS-Xの場合 ===
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例:[[Eos_env]]
  
#Xcodeの最新バージョンをインストールして下さい。
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git等を使ってダウンロードした場合には、Eos/base/env/のディレクトリに例があります。<br>
#(OS10.8以降)Additional Downloadsとして、Command Line Toolsをインストールして下さい。
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この場合、Eos/base/は$HOMEに置かれている設定になっています。
 XCodeのインストールだけでは、コマンドラインでの実行が出来ません。 $ gcc --version
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 で、gccのバージョンが表記されることを確認して下さい。
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#X11の実行環境がインストールして下さい。
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 OS10.8以降は、XQuartzのインストールが必要です。
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 それ以前は、XCodeをインストールして下さい。
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=== Windowsの場合 ===
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下記により、環境を設定します。
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$ source Eos_env
  
 環境の設定としては、Cygwinを用いた環境設定をする方法とUbuntuなどのLinuxの環境を仮想マシンで動かす方法のいずれかがあります。
+
もしくは、シェルの立ち上げ時に自動的に環境が設定されるよう
 +
スクリプト(例えば、.bashrcなど)に加えておきます。
  
 +
in .bashrc
  
=== Linuxの場合 ===
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if [ -f $HOME/.Eos_env ] ; then
 Linuxの場合には、比較的そのまま実行することができます。ただし、最近は開発環境が不十分である場合もあります。今後、問題が発覚するたびに整理したいと思います。
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    source $HOME/.Eos_env
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fi
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その後、下記のコマンドが動くかを確認して下さい。
  
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$ mrcInfo -h
  
=== その他の環境の場合 ===
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Usage: /..A../Eos/bin/..B../mrcInfo
 
+
Options:
 過去においては、いくつかのUNIX環境で動くことは確かめていますが、最近、そうした環境を手元に持たないために、きちんとした確認が出来ていません。特別な環境を利用している訳ではありませんので、コンパイル・リンクは通常のUNIXであれば可能であると思います。高速化のためにチューンアップしたコマンドは、全ての機能が利用できなくなる可能性があります。
+
    [-i[nput]            In                  (NULL      )] :Essential :InputDataFile
 +
    [-o[utput]          Out                (stdout    )] :Optional  :OutputDataFile
 +
    [-c[onfig]          configFile          (NULL      )] :Optional  :ConfigurationFile
 +
    [-m[ode]            mode                (0        )] :Optional  :Mode
  
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このとき、
  
== Eosの環境設定 ==
+
$ echo $EOS_HOME
 ダウンロードしたEosをおいておく場所等を記述した環境設定ファイルを準備します。
+
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の出力が
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/..A../
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と同じ
  
例:[[Eos_env]]
+
$ echo $EOS_HOST
  
 +
の出力が
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 +
..B..
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を全て大文字にしたものと同じ
  
下記により、環境を設定します。
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であれば基本的な設定は成功しています。
$ source Eos_env
+
 
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== Eosのビルド ==
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 ダウンロードしたものはそのまま動作する事が期待されています。ただし、各環境に応じたバイナリをダウンロードする必要がある場合があります。
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また、バージョンや環境によって動作しない場合があります。
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ダウンロードしたものがそのまま動かない場合には、次の方法でコンパイル・リンクし、リビルドすることができます。
 +
 
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=== 各ホストの開発環境の設定 ===
 +
 
 +
 各ホストで開発環境を準備します。
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==== OS-Xの場合 ====
 +
 [[EosOnMac]]を参照してください。
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==== Linuxの場合 ====
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 Linuxの場合には、比較的そのまま実行することができます。[[EosOnLInux]]を参照してください。
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ただし、最近は開発環境が不十分である場合もあります。今後、問題が発覚するたびに整理したいと思います。
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==== Windowsの場合 ====
 +
 環境の設定としては、Cygwinを用いた環境設定をする方法とUbuntuなどのLinuxの環境を仮想マシンで動かす方法のいずれかがあります。
 +
 
 +
==== その他の環境の場合 ====
 +
 
 +
 過去においては、いくつかのUNIX環境で動くことは確かめていますが、最近、そうした環境を手元に持たないために、きちんとした確認が出来ていません。特別な環境を利用している訳ではありませんので、コンパイル・リンクは通常のUNIXであれば可能であると思います。高速化のためにチューンアップしたコマンドは、全ての機能が利用できなくなる可能性があります。
 +
 
 +
=== 簡単なリビルドの方法 ===
 +
もっとも簡単なリビルドの方法は、
  
もしくは、立ち上げ時のスクリプト(例えば、.bashrcなど)に加えておきます。
+
$ cd $EOS_HOME
 +
$ make setting
 +
$ make rebuild
  
 +
です。これでうまくいかない場合は、下記の詳細な設定を実行していきます。
  
== Eosに必要な各種ライブラリのコンパイル ==
+
=== Eosに必要な各種ライブラリのコンパイル ===
  
まず、Eosで利用する各種のライブラリをコンパイルします。
+
 まず、Eosで利用する各種のライブラリをコンパイルします。
 
下記のうち、XXXXはそれぞれのホストのOS等の種類を示しています。
 
下記のうち、XXXXはそれぞれのホストのOS等の種類を示しています。
  
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としてコンパイルします。
 
としてコンパイルします。
  
 +
=== EosのObjectsのインストール ===
 +
つぎに、Eos-Objects(ライブラリ)をインストールします。
  
== EosのObjectsのインストール ==
+
==== Objects全体のインストール方法 ====
つぎに、Eosのうち、Objects(ライブラリ)をインストールします。
+
Objects全体をインストールするには、次の手順で実施します。
  
=== Objects全体のイストール方法 ===
+
$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects
<pre>
+
$ make check
$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects
+
$ make depend
$ make check
+
$ make clean
$ make depend
+
$ make  
$ make clean
+
$ make install
$ make  
+
$ make install
+
</pre>
+
  
=== 個別のObjectのインストール方法 ===
+
==== 個別のObjectsのインストール方法 ====
 
個別のObjectsをインストールする場合には、下記のように実行します。ここでは、mrcImageの例を示します。
 
個別のObjectsをインストールする場合には、下記のように実行します。ここでは、mrcImageの例を示します。
<pre>
 
$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects/DataManip/mrcImage
 
$ make check
 
$ make depend
 
$ make clean
 
$ make
 
$ make install
 
</pre>
 
  
== Toolsのインストール ==
+
$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects/DataManip/mrcImage
つぎに、Eosのうち、Toolsをインストールします。
+
$ make check
 +
$ make depend
 +
$ make clean
 +
$ make
 +
$ make install
  
=== Tools全体のインストール ===
+
=== Toolsのインストール ===
 +
つぎに、Eos-Toolsをインストールします。
 +
 
 +
==== Tools全体のインストール ====
 
Tools全体をインストールするには、次の手順で実施します。
 
Tools全体をインストールするには、次の手順で実施します。
<pre>
 
$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools
 
$ make check
 
$ make depend
 
$ make clean
 
$ make
 
$ make install
 
</pre>
 
  
=== 個別のToolのインストール ===
+
$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools
 +
$ make check
 +
$ make depend
 +
$ make clean
 +
$ make
 +
$ make install
 +
 
 +
==== 個別のToolのインストール ====
 
 個別のツールをインストールするには、次の手順で進めます。ここでは、Display2の場合の例を示します。
 
 個別のツールをインストールするには、次の手順で進めます。ここでは、Display2の場合の例を示します。
<pre>
+
 
$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools/Integration/Display2/src
+
$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools/Integration/Display2/src
$ make check
+
$ make check
$ make depend
+
$ make depend
$ make clean
+
$ make clean
$ make  
+
$ make  
$ make install
+
$ make install
</pre>
+
  
 
make cleanの実行はなくても大丈夫ですが、念のためかならず新しい実行形式にするために実行します。
 
make cleanの実行はなくても大丈夫ですが、念のためかならず新しい実行形式にするために実行します。

2015年11月2日 (月) 06:52時点における版

 ここでは、Eosのインストール方法を説明します。


Eosのインストール

 Eos(Eosのダウンロード)において、installツールを使った場合には多くの場合、そのまま動作させることが出来ます。 Eosのダウンロードを参考にしてください。もしも動作しない場合には、下記のコンパイル手順に従うと多くの場合、 動作できる環境にすることが出来ます。

Eosの環境設定

 ダウンロードしたEos(Eosのダウンロード)をおいておく場所等を記述した環境設定ファイルを準備します。
環境設定ファイル内でEOS_HOMEがEos/base/のディレクトリに設定されていることを確認してください。

例:Eos_env

git等を使ってダウンロードした場合には、Eos/base/env/のディレクトリに例があります。
この場合、Eos/base/は$HOMEに置かれている設定になっています。

下記により、環境を設定します。

$ source Eos_env

もしくは、シェルの立ち上げ時に自動的に環境が設定されるよう スクリプト(例えば、.bashrcなど)に加えておきます。

in .bashrc

if [ -f $HOME/.Eos_env ] ; then
    source $HOME/.Eos_env
fi

その後、下記のコマンドが動くかを確認して下さい。

$ mrcInfo -h
Usage: /..A../Eos/bin/..B../mrcInfo
Options:
    [-i[nput]            In                  (NULL      )] :Essential :InputDataFile
    [-o[utput]           Out                 (stdout    )] :Optional  :OutputDataFile
    [-c[onfig]           configFile          (NULL      )] :Optional  :ConfigurationFile
    [-m[ode]             mode                (0         )] :Optional  :Mode

このとき、

$ echo $EOS_HOME

の出力が

/..A../

と同じ

$ echo $EOS_HOST

の出力が

..B..

を全て大文字にしたものと同じ

であれば基本的な設定は成功しています。

Eosのビルド

 ダウンロードしたものはそのまま動作する事が期待されています。ただし、各環境に応じたバイナリをダウンロードする必要がある場合があります。 また、バージョンや環境によって動作しない場合があります。 ダウンロードしたものがそのまま動かない場合には、次の方法でコンパイル・リンクし、リビルドすることができます。

各ホストの開発環境の設定

 各ホストで開発環境を準備します。

OS-Xの場合

 EosOnMacを参照してください。

Linuxの場合

 Linuxの場合には、比較的そのまま実行することができます。EosOnLInuxを参照してください。 ただし、最近は開発環境が不十分である場合もあります。今後、問題が発覚するたびに整理したいと思います。

Windowsの場合

 環境の設定としては、Cygwinを用いた環境設定をする方法とUbuntuなどのLinuxの環境を仮想マシンで動かす方法のいずれかがあります。

その他の環境の場合

   過去においては、いくつかのUNIX環境で動くことは確かめていますが、最近、そうした環境を手元に持たないために、きちんとした確認が出来ていません。特別な環境を利用している訳ではありませんので、コンパイル・リンクは通常のUNIXであれば可能であると思います。高速化のためにチューンアップしたコマンドは、全ての機能が利用できなくなる可能性があります。

簡単なリビルドの方法

もっとも簡単なリビルドの方法は、

$ cd $EOS_HOME
$ make setting
$ make rebuild

です。これでうまくいかない場合は、下記の詳細な設定を実行していきます。

Eosに必要な各種ライブラリのコンパイル

 まず、Eosで利用する各種のライブラリをコンパイルします。 下記のうち、XXXXはそれぞれのホストのOS等の種類を示しています。

$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX

或いは、更にそのサブディレクトリのみとして、Graphics, TclTk, MATHなどのディレクトリにて

$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX/Graphics
     or 
$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX/MATH
     or
$ cd $(EOS_HOME)/util/srcXXXX/TclTk
$ make check
$ make config
$ make all

としてコンパイルします。

EosのObjectsのインストール

つぎに、Eos-Objects(ライブラリ)をインストールします。

Objects全体のインストール方法

Objects全体をインストールするには、次の手順で実施します。

$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects
$ make check
$ make depend
$ make clean
$ make 
$ make install

個別のObjectsのインストール方法

個別のObjectsをインストールする場合には、下記のように実行します。ここでは、mrcImageの例を示します。

$ cd $(EOS_HOME)/util/Objects/DataManip/mrcImage 
$ make check
$ make depend
$ make clean
$ make 
$ make install

Toolsのインストール

つぎに、Eos-Toolsをインストールします。

Tools全体のインストール

Tools全体をインストールするには、次の手順で実施します。

$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools
$ make check
$ make depend
$ make clean
$ make 
$ make install

個別のToolのインストール

 個別のツールをインストールするには、次の手順で進めます。ここでは、Display2の場合の例を示します。

$ cd $(EOS_HOME)/util/Tools/Integration/Display2/src
$ make check
$ make depend
$ make clean
$ make 
$ make install

make cleanの実行はなくても大丈夫ですが、念のためかならず新しい実行形式にするために実行します。