ロードマップ

提供: Eospedia
2012年9月16日 (日) 21:45時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版

移動: 案内検索

 Eos(Extensible object-oriented system)は、1996年に開発をスタートした、主として電子顕微鏡画像処理を目的としたシステムです。当初は50の小プログラムからなるシステムでしたが、特定の画像処理ステップのみではなく、包括的なシステムへと発展出来るようなExtensiblityに重きをおいたシステム構成でした。結果として、現在、約400のプログラムからなる巨大なシステムとなりました。

 更に、画像処理の目的に合わせて統合システムとして、主にmakeを用いたプロセス定義書を整備し、単粒子解析、電子線トモグラフィー法なども含めた各種の処理が可能になっています。

 これまでは開発主体で、ドキュメントが不十分で、なかなか十分に普及したとはいえない状況でした。現在も、小プログラムの改良を継続的に進めながら、2012年現在、ドキュメント整備も含めて、新たな開発ステージに入っています。

 ここでは、現在開発中のものをリストしておきます。

2012年 第4四半期 PIONEのβ版公開

2013年 第2四半期 PIONEのver1の公開


PIONE(ピオーネ) (Process-rule for Input/Output Negotiation Enviromenment) 

 2012年第4四半期:β版公開予定

 これまで画像処理の統合化はmakeをつかって行ってきました。しかし、makeの記述には限界があり、かなり読みにくい特殊な記述でカバーしてきました。また、昨今の分散環境、クラウド環境にはなかなか対応できないでいました。pmakeという並列形のmakeを利用したこともありましたし、GNU-make自身も並列処理が可能になり、単一ホストでのマルチコアには対応することができるようになりました。しかし、分散環境には対応できませんでした。そこで、今回、下記の2点の課題を解決するべく、JSTの先端機器・ソフトウェア開発・プラットフォーム開発の支援を受け、新しい統合化のためのプラットフォームを作成することにしました。

 ① makeの記述方法の不足  ② 分散環境・クラウド環境への対応

 このプラットフォームを、我々はPIONEと名付けました。記述方法の改善のために、production system 類似のruleベース(画像)プロセス定義を記述することとしました。また、makeと同様に、入力ファイルリスト、出力ファイルリストの修正時間を更新判定基準に利用することにしました。ここではInput/Output Negotiationと呼んでいます。    さて、最後に名前の由来を少し述べておきます。PIONE(ピオーネ)は、巨峰とマスカットの掛け合わせ4倍体の葡萄です。イタリア語で開拓者の意味で、英語で言えば、パイオニアに通じます。ふたつの掛け合わせというのは、この開発自身を主として行っている、ルールベースの開発が得意な「なうデータ研究所」さんとニーズをもち、あるべきプラットフォームの姿を模索している私達とのコラボレーションを示しています。