CTF補正

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2012年9月9日 (日) 10:07時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版

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透過型電子顕微鏡画像は、通常、その撮影条件に応じて、画像が変調されて撮影されます。撮影された画像をそのまま解釈しようとすると問題が生じます。特に、コントラストが低い生物試料では、デフォーカス量を大きくとって、コントラストを増強しようとします。そのため、非常に大きな変調を受けます。  実空間で考えると、観察像は、真の像の一つ一つの点がどのように広がるかを示す、点拡がり関数(PSF: Point Spread Function)が各点毎に畳み込まれた(convolute)された画像になります。  一方で、逆空間(フーリエ空間)では、観察像のフーリエ変換は、この点拡がり関数のフーリエ変換されたものであるコントラスト伝達関数(CTF: Contrast Transfer Function)が、真の画像に積となったものとなります。  ここでは、Eosを使って、CTFの影響がどのように出るかを計算しながら、透過型電子顕微鏡の画像の意味を理解しながら、コントラストの補正を行う方法について、まとめておきます。


CTFコントラストのかけ方

 Eosでは、真の画像がどのように変調を受けるかをシミュレートするためのツールがいくつか有ります。  画像に対して、CTFの影響をみるためのツールが、mrcImageCTFCompensationです。このプログラムを使って、画像変調をかけてみましょう。  また、CTF関数そのものをインタラクティブに観察するには、ctfDisplayというツールがあります。このツールは、CTF関数そのものを決定するためのインタラクティブなツールでも有ります。