RELIONのMacへの導入
目次
XQuartz のインストール
"http://www.xquartz.org/"からファイルをダウンロードし、インストールします。
2016/04/13日現在のバージョンは、XQuartz-2.7.8です。
Apple/Command Line Tools のインストール
"https://developer.apple.com/downloads/"からファイルをダウンロードし、インストールします。
ダウンロードにはApple IDが必要です。
今回は、Mac OSX El Capitant 10.11.4のために、Command Line Tools (OS X 10.11) for Xcode 7.3を使用しました。
GFortranのインストール
Open MPIのインストールには、GFortranが必要です。
Macには、デフォルトではGFortranが入っていないようなので、入れる必要があります。
今回は、Homebrewを使い、gcc-4.9と一緒にgfortran-4.9をインストールします。
$ brew install homebrew/version/gcc49 --with-fortran
"gfortran"で実行できるように、リンクをはります。
$ sudo ln -sf /usr/local/bin/gfortran-4.9 /usr/bin/gfortran
インストールできているか確認します。
$ gfortran -v
バージョン情報が表示されば、無事、インストール完了です。
Open MPI のインストール
"https://www.open-mpi.org/software/ompi/v1.10/"からファイルをダウンロードし、解凍します。
2016/04/13日現在、openmpi-1.10.21が最新版です。
Open MPIをインストールします。
$ cd openmpi-1.10.2 $ ./configure --prefix=/usr/local/openmpi-1.10-2 $ make && make check && sudo make install
次に、環境設定を行います。
.bash_profileに以下を追加しておきましょう。
export PATH=/usr/local/openmpi-1.10.2/bin:$PATH export LD_RIBRARY_PATH=/usr/local/openmpi-1.10.2/lib:$LD_LIBRARY_PATH export MANPATH=/usr/local/openmpi-1.10.2/share/man:$MANPATH export MAC_OSX=1 ・・・この行は、次のRelionインストールのため
Open MPIが動くかどうか、テストします。
$ cd examples $ make $ mpirun -np 2 ./connectivity_c
結果、
Connectivity test on 2 processes PASSED.
と出力されるはずです。
Relion のインストール
"http://www2.mrc-lmb.cam.ac.uk/groups/scheres/download_relion.html"からファイルをダウンロードします。
名前、所属、メールアドレスの記入が必要です。
2016/04/13日現在のバージョンは、relion-1.4です。
ファイルを解凍します。
とにかく、インストールしてみます。
./INSTALL.sh -j 4
"-j"オプションは、コンパイル時に並列に扱われるスレッド数を表しています。
エラーが出なければ、無事、インストール完了です。
エラーが出た場合は、以下の方法で解決してください。
fltk-1.3.0のエラー
fl_line_style.cxx:47:13 error: elaborated type refers to a typedef static enum CGLineCap fl_quartz_line_cap_ = kCGLineCapButt;
のうよなエラーが出た場合、fl_line_style.cxx内を書き換えます。
relion-1.4/external/fltk-1.3.0/src/の下にfl_line_style.cxxが存在するので、以下のように4つの行を編集します。
-static enum CGLineCap fl_quartz_line_cap_ = kCGLineCapButt; +static CGLineCap fl_quartz_line_cap_ = kCGLineCapButt;
-static enum CGLineJoin fl_quartz_line_join_ = kCGLineJoinMiter; +static CGLineJoin fl_quartz_line_join_ = kCGLineJoinMiter;
- static enum CGLineCap Cap[4] = { kCGLineCapButt, kCGLineCapButt, + static CGLineCap Cap[4] = { kCGLineCapButt, kCGLineCapButt,
- static enum CGLineJoin Join[4] = { kCGLineJoinMiter, kCGLineJoinMiter, + static CGLineJoin Join[4] = { kCGLineJoinMiter, kCGLineJoinMiter,
ファイル内の4つの"enum"を消すことになります。
また、fltk-1.3.0.tar.gzを別の名前、例えば、fltk-1.3.0.tar.gz.orgなどに変更しておきます。
(fltk-1.3.0.tar.gzの削除/名前変更をしないと、relionをインストールする度に、fl_line_style.cxxが前のファイルに書き換えられてしまいます。)
先に、Open MPIをインストールしましたが、Mac上ではMPIに対応してRelionをインストールできませんでした(2016/04/13現在)。
そこで、 relion-1.4/INSTALL.sh内を書き換えて、mpi対応しないようにします。
-HAVE_MPI=true +HAVE_MPI=false
これで準備完了です。(まだCTFFIND, ResMapには対応していませんが、)
$./INSTAL.sh
これで、Relionがインストールできます。
最後に環境設定を行います。
export LD_LIBRARY_PATH=/???/relion-1.4/lib:$LD_LIBRARY_PATH export PATH=/???/relion-1.4/bin:$PATH export RELION_QSUB_TEMPLATE="/???/relion-1.4/bin/qsub.csh"
"???"には、relion-1.4までのパスを書き込んでください。
$relion
でRelionが起動するはずです。