ハードウェア

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ここでは、RELION2が要求するハードウェアについて、新たに計算機を準備される方に向けての構成などを紹介します。GeForce搭載のマシンには、ラックマウント型のマシンやデスクトップ構成などがありますが、主にラボの片隅に置くデスクトップ型を主に解説します。ここで紹介している部品の構成は、2017年2月現在の情報です。2017年8月更新しました.情報が古くなっている場合がありますので、個々人でキャッチアップをお願いします。

CPU

RELION2.0をCPUで処理する場合、莫大なコア数を必要とします。開発元の研究室では、100-200コアのクラスタをおすすめしています。スーパーコンピュータやクラスタシステムへアクセスできる方は、システムの管理者と相談の上、利用すると良いでしょう。

GPUでの処理を行う方は、大量のコアは必要ありません。コンシューマ向けのハイスペックCPUがおすすめです。具体的には、Core i7 7700K/5960Xあたりで良いでしょう。もちろん、Xeonシリーズを利用しても良いですが、メモリがECC対応にする必要があるなど、周辺部品の価格も上がってしまうため、全体としての価格が高くなります。

個人的には、2017年3月にAMDが新投入したRyzen7が気になります。ここ数年、Intelの覇権が続いていましたが、新型AMD製CPUは、非常に良いCPUに仕上がっているようです。

メモリ

RELION2.0は非常にメモリ容量を必要とします。最低64GB(16GBx4/8GBx8など)をおすすめします。近年メモリの大容量化と低価格化により、ECC非対応のモデルであればかなり安価に入手することが可能です。

グラフィクスボード

RELION2.0を動かす上で,肝となるパーツの一つです。最も投資すべきパーツです。おすすめのモデルは、Nvidia GeForce 1080またはNvidia GeForce 1070です。予算に余裕がある場合は、これらGPUを複数枚搭載したマルチGPU構成にすると良いでしょう。GeForce 1080のさらに上位モデルとして、Nvidia TITAN Xというモデルがありますが、コストパフォーマンスの問題からおすすめしません。マルチGPU構成にする場合は、必ず同じメーカ・モデルのものを複数枚搭載するようにしてください。搭載枚数は、2枚から4枚が適切です。異機種混合の環境は、トラブルの原因となる場合があります。また、複数枚を活用した方法として、SLI技術があります。こちらは、SLI対応のゲームにおけるフレームレンダリングのみ効果がありますので、マルチGPUコンピューティングでは効果がありません。

GPUコンピューティングでよく用いられるボードとしてTeslaシリーズがありますが、RELION2.0ではコンシューマ向けのGeForceシリーズで高速に演算が可能な単精度の計算で十分な性能・精度が出るように開発されています。Teslaは非常に高価なモデルであるため、よっぽど予算がある場合を除いて、Teslaを買うよりもGeForce 1080を複数枚搭載したマシンを用意したほうが良いでしょう。

グラフィクスボードのメーカーサイトを覗いてみると、同じGTX1080でも、複数のモデルがリリースされています。これは、メーカがそれぞれ工夫をこらしたモデルとなっています。静音重視であったり、性能重視であったり。。。もし、デスクトップマシンへ複数枚構成をお考えの方は、Reference Modelまたは、Founder's Editionをおすすめします。これは、複数枚搭載するとグラフィクスボードの設置密度が高くなり、縦型吸気のメーカ独自設計モデルでは排熱に問題が生じる可能性があるためです。 <> 既存のグラフィクスボードを活用したい方もいらっしゃるかもしれません。その場合、お手元のグラフィクスボードがRELION2.0へ対応しているかどうかを確認してください。RELION2.0では、CUDAのComputer Capabilityが3.0以上のモデルが対応しています。Computer Capability 3.5以上が必要です.それより古いモデルは非対応ですので、ご注意ください。モデル名とComputer Capabiliryの対応は、https://en.wikipedia.org/wiki/CUDA#GPUs_supported より確認できます。当研究室の環境で確認したところ、Computer Capabilityは3.5以上のものでなければ、エラーが出て計算ができませんでした。ご注意ください。

  • 2017年3月1日に、NvidiaよりGeForce GTX1080Tiが発表されました.これは、GTX1080の上位モデルという位置づけです。現段階では入手できませんが,もしかしたら,GTX1080よりもよい選択になるかもしれません。
  • 2017年春頃より,各社よりGeForce GTX1080Tiが発売されています.通常のGTX1080のモデルと比較して,おおよそ2-3万円の価格差のようです.予算があれば,Tiのモデルを検討するとよいでしょう.すでに,GTX1080を導入されている場合は,わざわざ買い替える必要はないと思います.

ストレージ

RELION2.0において,ストレージは重要なパーツの一つです。データ保存は、低速・大容量なハードディスクで良いのですが、RELION2.0は任意のストレージ上をscratch directory(一時的なデータ置き場)として,指定することで高速な演算が可能です。このscratch directoryとしては、SSDのRAID0(ストライピング)構成がおすすめです。256GBのSSDを2台搭載(RAID0)すると良いでしょう。また、近年M.2 SSDと呼ばれるPCIへ直接接続できるストレージがあり、こちらは単一SSDより更に高速な読み書きが可能であり,RELION2.0のscratch directoryに最適です。ただし、M.2ストレージはPCIへ直接接続するため、GPUx4構成の場合は、グラフィクスボードへ割り当てられるデータ転送の枠を圧迫することがあります。そのため、M.2を使う場合は、GPUx2構成までにしたほうが良いです。

参考までに、当研究室のストレージのベンチマーク結果を掲載します。ストレージ選びの参考にどうぞ。

電源

グラフィクスボードは、かなりの電源容量を必要としますが、Pascal世代になり、省エネになってきたので、GTX1080一枚構成の場合であれば,750Wもあれば十分です。しかし,将来二枚構成を考えている方や、二枚構成にしている方は、1000Wを搭載したほうが安心です。四枚構成をお考えの方は,1500Wほどあれば良いです。

構成例

当研究室で使用しているRELION2.0マシンの構成例を紹介します。

CPU Intel(R) Core(TM) i7-5930K CPU @ 3.50GHz
メモリ DDR4 8GBx8 = 64GB
グラフィクスボード ELSA GeForce GTX 1080 8GB GLADIAC 二枚構成
ストレージ1 Western Digital 1TB 7,200rpm(データ保存・OS用)
ストレージ2 SAMSUNG XP941 M.2 SSD 512GB(scratch用)
電源 Corsair RM1000x - 1000W
OS CentOS 7.3 x86_64
CUDA CUDA 8.0

最近は、ディープラーニングの流行りにより、GPU搭載マシンをディープラーニング用マシンとして各社カスタマイズして販売しているものがあります。購入をご検討の方は、一度大学生協や、出入りしている業者の方へ見積もり依頼をすると良いと思います。価格を重視したいという方は、ディープラーニング専用機はやや割高なので、コンシューマ用のパソコンが得意な業者さんへ、このページの要件を満たすようにゲーミング用PCをカスタマイズして貰えば比較的安く収まると思います。


予算別既製品

予算別の計算機例を示しています.部品価格などは,場合によって異なることがありますので,ご了承ください.一例として,大学生協で購入する例をしめしていますが,通常のコンピュータショップでも同様のBTO購入でカスタマイズしてみてください.

予算が潤沢にある場合(50-100万円)

GTX1080 Tiモデルを選ぶとよいでしょう.予算に十分な余裕がある場合には,さらにグラフィクスボードを追加するか,メモリを追加することをお勧めします.快適なRelionライフが待っています.

ちょっと高級なパソコン程度の予算がある場合(20-50万円)

UNI-R7Zハイスペックモデルが良いでしょう.GTX1080Tiを搭載しています. 一番下のモデルのGPUをGTX1080Tiに変更するとよいです.Relionを実践投入するために,最低限ほしいラインです.

普通のパソコン程度の予算がある場合(20万円以下)

一番下のモデルに,GeForceのグラフィクスボードを予算に応じて追加してください.ただし,この予算では,粒子数やパラメータの条件に応じて計算に時間がかかる可能性があります.Relionを試したい場合に最適でしょう.