みなさん。計算機というと、何を思い浮かべるでしょうか?

おそらく、家庭にある四角い電卓のことを思い浮かべると思います。しかし、私達、情報工学部の世界では、家庭や会社、学校にあるコンピュータも含め、「計算機」と呼んでいます。英語では「Computer」に対応する語として利用しています。

電子顕微鏡で撮影した画像は、ノイズにまみれているため、私達が求めている情報が隠れてしまっています。この、ノイズだらけの写真から、私達が求めている情報だけを取り出す必要があります。その作業を、私達の研究室では計算機を用いて行なっています。
下の写真が、私達の筋肉を構成するタンパク質の一つであるアクチン繊維と呼ばれるタンパク質を電子顕微鏡で観察した写真です。さて、どこに隠れているかわかるでしょうか?

それでは、わかりやすくするために計算機で処理をしたものを見てみましょう。

 左が処理前の画像、右が処理後の画像。線のような物が上半分に横方向に走っているのが見えるでしょうか?

さらに、電子顕微鏡で撮影した画像は当然ながら平面(2次元)の画像です。しかし、私達が知りたいものは、タンパク質の立体(3次元)構造です。つまり、平面の画像から立体の画像を作り出すという作業が必要です。この作業も計算機で行います。


電子顕微鏡で撮影した画像を3次元再構成した3次元像

この、写真は先程のひも状のタンパク質を計算機で立体の構造へ再構成を行った立体像です。