単粒子解析
単粒子解析法とは、Single Particle Analysis(SPA)の日本語訳である。単粒子とは、画像中の粒子(対象)が元来、2次元的にもしくは3次元的に同じ形をしていることを仮定して、その2次元、3次元構造解析を行う画像処理法のひとつである。
2次元単粒子解析
2次元単粒子解析とは、2次元で得られている電子顕微鏡投影像を分類し、それぞれを平均し、構造の違いを論じるための解析方法を指します。
3次元単粒子解析
元々の粒子の構造が3次元的に単一であることを仮定して、2次元の粒子画像群から3次元構造を再構成する画像処理法を指します。その手順は、下記のようになります。
ROI(粒子画像の抽出)
電子顕微鏡画像の前処理
以下の流れでCTF補正を行います。
電子顕微鏡画像(2D) ↓ A: mrcImageFFT 電子顕微鏡画像(2DFFT) ↓ B: ctfDisplay 電子顕微鏡画像(2DFFT) + CTF情報(ASCII) ↓ C: mrcImageCTFCompensation CTF補正済み画像(2D)
最小 最大 |
-1066.31 (69, 47, 0) 489.111 (58, 48, 0) |
|
最小 最大 |
0.129048 (255, 128, 0) 772.6 (142, 252, 0) |
実行直後 |
> | lmax=400でトーンリングが見える |
> | Rmax=0.08で拡大表示する |
> | 谷に線を合わせる(Defoucus=27000) |
最後にInfoのSaveボタンでCTF情報ファイルを保存します。(保存した出力データ)
最小 最大 |
-461.072 (75, 56, 0) 1206.48 (16, 58, 0) |
電子顕微鏡画像から粒子画像の抽出
最小 最大 |
-461.072 (75, 56, 0) 1206.48 (16, 58, 0) |
実行直後 |
> | mrcImage InfoのMax, Minの値を、 |
> | 切り出したい範囲を囲む |
複数囲む場合はROI->MultiROIにチェック |
最小 最大 |
-461.072 (17, 21, 0) 1098.8 (10, 13, 0) |
最小 最大 |
-394.013 (18, 10, 0) 1206.48 (14, 12, 0) |
最小 最大 |
-418.302 (17, 6, 0) 1107.53 (14, 10, 0) |
参照画像の作成
参照画像の準備(mrcImageModelCreate, pdb2mrc etc.)
3次元の概形が分かっている場合
重心 最大半径 |
3.012034e-03 -4.102425e-03 7.530045e-04 3.286664e+01 |
### ### Initial model from PDB ### REFSOURCE=121p-shift DELTA=2.5 SIZE_X=64 SIZE_Y=64 SIZE_Z=64 START_X=`awk 'BEGIN { print -1*$(DELTA)*$(SIZE_X)/2}'` START_Y=`awk 'BEGIN { print -1*$(DELTA)*$(SIZE_Y)/2}'` START_Z=`awk 'BEGIN { print -1*$(DELTA)*$(SIZE_Z)/2}'`
最小 最大 |
0 (0, 0, 0) 22320.6 (34, 39, 32) |
3次元の概形が分からない場合
最小 最大 |
0 (0, 0, 0) 2 (10, 10, 1) |
3次元再構成
ROIファイル(.roi)および参照画像(.ref3d)がある場合はこちらのMakefileにて、make Allと入力すれば、3次元再構成を1ターン分行い、3次元再構成されたファイル(.3d)が作成されます。
参照画像から2次元の参照投影像のセットを生成
最小 最大 |
0 (0, 0, 0) 22320.6 (34, 39, 32) |
今回はファイル名のみ変更しています。
# Ref File Name INITIAL=121p-shift # # Search Area for 3D # ROTMODE=YOYS # # Search Area for 3D # ROTMODE=YOYS # Rot1 ROT1MIN=0 ROT1MAX=359 ROT1D=30 # Rot2 ROT2MIN=0 ROT2MAX=359 ROT2D=30 # Rot3 ROT3MIN=0 ROT3MAX=0 ROT3D=30
サイズ 最小 |
( 64, 64, 169) -76.7146 (32, 41, 138) |
最も類似度(相関値)の高い参照投影像の角度を粒子画像の投影角として決定
最小 最大 |
-461.072 (17, 21, 0) 1098.8 (10, 13, 0) |
サイズ 最小 |
( 64, 64, 169) -76.7146 (32, 41, 138) |
三次元像を再構成する
三次元像の分解能・質の確認
繰り返し(精密化)